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東洲斎写楽『奴浮世又平と土佐又平』

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技法(種別)  
木版画 
外寸サイズ
44×37cm
内寸・その他サイズ
30×20cm

[補足説明]
新品 額付 用紙:越前生漉奉書・手摺り 復刻版
 
店頭価格 15,750円(税込)
販売価格 8,400円(税込)

[作品のお問い合わせ]
14・嵐竜蔵の奴浮世又平と三世大谷広次の奴土佐の又平
 この絵は寛政六年七月都座上演の「けいせい三本傘」に登場する竜蔵と広次を描いた作である。この狂言には、善人の名古屋山三と悪人の不破伴左衛門があるが、その名古屋山三の下僕が広次の土佐の又平で、不破伴左衛門の下僕が浮世又平である。したがってこの二人の奴はやはり善悪の二人で、その役柄が対照的に表現されている。
即ち顔の肥痩、身体の肥痩、腕組みの前と後、着物の色の濃淡、襟の地味と派手、顔の内で眉の上下、口の開閉などである。写楽は全身図で、舞台上の役者を、下から仰ぎ見る描写を用いて構図美を示しているが、この絵は最もよい例である。また前にも記したが、二人を大きな三角形、一人一人を小さな三角形と、三つの大小の三角形の組合せで、画面の安定した機構美を示している。
見る人々は、これらの複雑な絵画構成に圧倒されるのである。その点この絵は第二期作中の傑作の一つである。色彩の派手さと美しさは、第一期作品の黒雲母に対し、第二期の白雲母では意識的に行われていて、これがこの期の特徴となっている。
 嵐竜蔵については、第11図分の解説に記してあるが、三世大谷広次は、二世広次の門人で、宝暦十二年に鬼次から広次をついだ。評判記に、「いやみなき仕打」、「口跡よく愛嬌あり」、「男ぶりよく大柄にて調子よく通り」などと評されている。享和二年五月、五十七歳で没している。

◆東洲斎 写楽(Sharaku Toshusai)◆
 1794年にデビューし、およそ10ヶ月間に約140点の錦絵を描いて、忽然と姿を消した江戸時代の浮世絵師。
 『江戸名所図会』などで知られる斎藤月岑が、写楽の本名は阿波の能役者、斎藤十郎兵衛であると、
書き残しているが、十郎兵衛の実在が確認出来なかったことから、誰か有名な絵師の変名ではないかと
いうことで、「写楽別人説」が唱えられた。

 写楽の作品は、殆どが役者絵である。描かれた役者と役柄から上演時期が判明しており、
役者絵の発表時期は4期に分けられる。なお、すべて蔦屋重三郎の店から出版されている。
第一期が1794年5月(28枚)、第二期が1794年7月・8月、第三期が1794年11月・閏11月、第四期が1795年1月に
当たる。写楽の代表作とされるものは第一期の作品で、後になるほど生彩を欠いてしまう。
このほかに相撲絵なども残している。

 画風はきわめて個性的で、勝川春草により始められた個性描写をさらに発展させ、鋭い観察眼をもって
俳優の表情や手の動きなどをとらえてそれを造形的に強調し、みる者に強く印象付ける。
しかし、当時は、その醜悪な程の迫真的な作風が俳優や観客の不評をかい、絵師としての生命を縮めた。
 大正時代に、ドイツの美術研究家クルトが、写楽はレンブラント、ベラスケスと並ぶ三大肖像画家と激賞し、
日本でも再評価されるようになった。





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