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歌川広重『沼津(黄昏図)』

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技法(種別)  
木版画 
外寸サイズ
44×37cm
内寸・その他サイズ
30×19cm

[補足説明]
新品 額付 用紙:越前生漉奉書・手摺り 復刻版
 
店頭価格 15,750円(税込)
販売価格 8,400円(税込)

[作品のお問い合わせ]
13・沼津(黄昏図)
 三島から六粁。沼津に達する。三島の朝霧の図に対し、これは夕方の景色である。画題は「黄昏図」。

広重は、三島では朝の旅愁を描き、沼津では夕暮の感傷を描いている。ここは黄瀬川(木瀬川)沿いの細道、街道から外れた寂しさを見せて、広重の絵の根本ともいうべき感傷性を示している。藍一色の夕空に満月が上がっている。その月明かりの明るさの中に、今宵の宿に重い足を引きずる巡礼の母子と修験道者の姿が、なにか哀愁をさそう。保永堂版五十五枚中、月の絵はこれ唯一枚であり、その効果はこの絵を秀作としているが、三島の朝霧の図より幾分落ちる。というのは左手の川向こうの林、つまり絵の左半分が単調であるからである。しかし風景画に、悲しさ、あわれさという人の心を描き出したこの絵は、広重の芸術を知る上で重要な作品である。

 沼津は海に近く、千本松原は海道の名所の一つであり、黄瀬川は治承四年奥州から馳せ参じた源義経と兄頼朝対決の場所でもある。また西海に没した平維盛の娘十二才の六代御前は、この千本松原で首を討たれるのを、文覚上人が命乞いをしたところでもある。





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