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歌川広重『土山(春の雨)』

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画像2   
技法(種別)  
木版画 
額装サイズ
44×37cm
絵サイズ
30×19cm
新品 額付 用紙:越前生漉奉書・手摺り 復刻版
 
店頭価格 15,750円(税込)
販売価格 8,400円(税込)

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50・土山(春の雨)
 阪之下から鈴鹿峠、そして峠を下ると土山宿である。阪之下から10里、土山宿の麿を祀った田村神社がある。杉木立の亭々と空にのびる境内の手前に田村川が流れている。

 土山といえば、「坂は照る照る鈴鹿は曇る、あいの土山雨がふる」の里謡で知られた土地である。広重は、この里謡を思い浮かべてか「春の雨」と題して田村川の流れ、田村神社の神域に材をとって雨の絵を描いている。

 この絵は、まさに春の雨、暖かい春雨の気分が描かれている佳作である。庄野・蒲原・亀山の三大役物の次ぐ作品と評価されている。この雨は夏の雨でも、秋の雨でもない。なにもかもしっとりと濡れに濡れる静かな春の細い雨で、雨足がよくそれを表している。その感じが、橋を渡る大名行列の先鋒の仲間達の俯いた姿勢でも示されている。左田村川の流れ、雨で水かさの増した流れの色が、春の水の暖かさを、さらに感じさせている。境内の暗さも、音もなく降りしきる春の雨に煙った情緒を持った薄暗さである。

 この絵の初摺りは、雨足を胡粉摺として、やわらかさを出しているのも、春雨を表現する版画的な技巧の一つである。





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