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歌川広重『大磯(虎ヶ雨)』

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画像2   
技法(種別)  
木版画 
額装サイズ
44×37cm
絵サイズ
30×19cm
新品 額付 用紙:越前生漉奉書・手摺り 復刻版
 
店頭価格 15,750円(税込)
販売価格 8,400円(税込)

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9・大磯(虎ヶ雨)
 平塚から三粁。大磯の画題は「虎ヶ雨」とある。この雨の図は東海道絵中でも佳作の内に数えられている。空は鼠色にくもって、大粒の雨が降っている。大磯宿へ入る手前、合羽を被った旅人が馬の背でいく、野良帰りの百姓、傘をさした町の人など、雨の下街道も濡れてなにか寂しい。左手田圃の先は海岸で磯馴松、そしてその向こうに開けている相模灘。水平線近くが白く明るく見えるのも、よく海岸で見る実感である。この絵では、この沖の方の明るさが焦点であって、それにひきかえてこのあたりは雨雲の下でうす暗い。このあたりの海岸は、すでに「万葉集」にも詠われて、「よろぎの浜」「古今集」とも呼ばれ、「こゆるぎの磯」ともいわれていた。またこの辺りを鴫立浜とも呼ばれ、西行法師の歌「心なき身にもあはれは知られけり鴫立浜の秋の夕暮」は「三夕の和歌」の一つとして有名である。そしてここは小磯とも呼ばれ、西行庵もこのあたりに遺跡となっている。また大磯は、歌舞伎で正月の吉例狂言といわれている曾我の狂言でよく知られている。それは曾我の十郎の恋人、虎は大磯の廓の遊女であったが、敵討のため二人は別れることとなり、その涙雨を「虎ヶ雨」というのである。この実説は不明であるが、それもこの土地にからまる伝説の情趣といていいであろう。





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