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中村岳陵『八仙花(額装)』

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技法(種別)  
彩美版・シルクスクリーン 
額装サイズ(外寸)
70×60cm
絵サイズ
52×42cm
新品 黄袋付 通し番号・著作権者印・美術館承認印入り
 
販売価格 126,000円(税込)

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【作品解説】
花にはそれぞれ似合う背景がある。淡青の空に咲く満開の桜、濃紺の空に映える向日葵、澄み渡る蒼空に揺れるコスモス−いずれも陽光に輝く姿が美しい。
しかし、梅雨空に花も葉も濡れそぼる姿がよく似合う花もある。紫陽花である。中国では「八仙花」という。

 日本人には「紫陽花」の方がこの花にふさわしい気もするが、実はこの呼称にはおもしろい話がある。
 万葉集以来、日本では「味狭藍」(あぢさゐ)などと記されていたが、平安時代の歌入、源 順(みなもとの したごう)は、中国唐代の詩人白楽天の詩に出てくる
「紫陽花」を誤って「あぢさゐ」と解してしまった。三十六歌仙の一人で、高名な歌人でもあり、以来この漢字はそのまま今日まで使い続けられることとなった。
白楽天の意味した「紫陽花」の花は今なお不明だが、この字を「あぢさゐ」と解したのは、まさに歌入らしい「美しい誤解」であった。

紫陽花は、一般的に球状に花をつけるものが多い。しかし、ここに描かれているのは、額のように周りに装飾花をつける「額紫陽花」である。
大きな花塊となって咲く華やかな紫陽花の花言葉は「元気な女性」、控えめに咲く額紫陽花のは「謙虚」とか。花に限らず好みの分かれるところかもしれない。

 梅雨の合間であろうか、静かに咲く額紫陽花の横で麦藁とんぼが羽を休めている。この静謐(せいひつ)な世界を澄んだ色彩で描いたのは中村岳陵画伯である。
日展などで活躍した画伯は、線描を中心とした伝統的な画法に西欧の近代的描法を加えた新しい表現法で一時代を画した画家である。
これは昭和十二年頃の作品で、凛とした画風そのままに、清々しい額紫陽花を描いた優作である。

中村岳陵「八仙花」昭和十二年頃 華鴒美術館(はなとりびじゅつかん)所蔵


■中村岳陵(なかむらがくりょう) 略歴■

1890年 静岡県下田市に生まれる
1904年 明徳尋常高等小学校卒業、土佐派の川辺御楯に師事する
1912年 東京美術学校卒業
1914年 今村紫紅、速水御舟らと赤曜会を結成。同年の第1回再興日本美術院展で『緑陰の餐莚』が入選。2回展出品の『薄暮』で同人となり、以後同展に出品を続ける。
1928年 日本美術学校日本画科主任教授となる
1929年 日光東照宮社務所内杉戸絵完成
1930年 『六潮会』結成に参加
1935年 多摩美術学校教授となる
1937年 この頃『八仙花』を描く
1947年 帝国芸術院(現日本美術院)会員、『霜月会』の会員となる
1954年 日展常任理事となる
1961年 毎日芸術大賞、朝日文化賞
1962年 文化功労賞に顕彰され、同時に文化勲章を授与される
1969年 逝去、享年79歳

(※)彩美版(R)とは、画材の質感と豊かな色調を再現するために生み出された新時代の画期的な技法による複製画です。
最新のデジタル画像処理技術と高精度プリントにより、原画の持つ微妙なニュアンスや作家の筆遣いといった絵の鼓動までもが表現されております
「彩美版(R)」は共同印刷株式会社の登録商標です。





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