デッサン額の基本

デッサン額は、版画・水彩画・写真・ポスター等、厚みの薄い物を入れるための額縁です。
一般的には、額縁とマットを組み合わせて作品を額装します。

マットとは、額縁と作品の隙間を埋めるための紙製ボードです。
隙間を埋める役割だけでなく、作品の酸化や額縁のガラス(アクリル)面に接着することを防ぐといった保護の役割や、色の組み合わせによって作品を引き立てるといった役割もございます。

額縁
マット
作品

額縁の選び方

実際にシャガール作『ブルーエンジェル』のポスターを額装してみます。
ポスターをボードに貼り付けたタイプで、厚さは約3mmほどありますが、この程度であればデッサン額にも入れることができます。

まず、作品(絵の部分)の大きさを測ります。

『ブルーエンジェル』は、横265×縦200mmでした。
デッサン額サイズ表を見ると、八ツ切(303×242mm)に入ることがわかります。
しかし、マットは加工の都合上、窓とマットの外側の間が狭すぎると窓を開けることができません。
具体的には、窓とマットの外側は、各辺25mm以上の余裕が必要になります。
したがって、もう一つ大きいサイズの太子(379×288mm)を選択します。
額に入れたときの見栄えも、窮屈な額縁に入れるより、若干余裕を持たせた方が良くなります。

額の種類は5600 白、マットの色は薄玉子を選択してみます。
作品に使われている色と同系色の額縁・マットで額装すると、全体がまとまります。

マットの選び方

マットの全体の大きさは、額縁のサイズから縦横2mmずつ引いたサイズになります。
これは、額縁のサイズ丁度でマットを切っても、窮屈で入らない場合があるためです。

次に、抜き寸(窓のサイズ)を測ります。
作品のサイズ丁度で窓を開けてしまうと、作品の固定が難しくなってしまいます。
ましてや、窓が大きすぎて余白ができてしまったら元も子もありません。
作品のサイズから各辺10mm程度小さめに窓を開けると、うまく作品を入れることができます。
『ブルーエンジェル』の作品部分は265×200mmですので、窓のサイズは255×190mmになります。

窓を作品に被せたくない場合や作家・刷り師のサインが入っている場合、窓を作品から若干外側に開けます。
『ブルーエンジェル』の場合はサインが入っておりませんので、縦横20mmずつ作品より大きい285×220mmで窓を開けてみます。 サインがある場合は、サインのある辺を大きめに取ります。(縦30mm、横20mm等)

額縁に入れる

後は作品をマットに貼り付け、額縁にセットして完成です。
左がマットの窓を作品に被せた場合、右が作品の外側に開けた場合です。




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